現在ミュージアムでは、さまざまな分野のデジタル技術を背景にして、文化財や現物資料の保存や研究に新しい方法や考え方が活用され、デジタル技術を用いた展示手法の研究開発も進んでいます。 本物とデジタルの融合を図りながらあらたな価値を提供する「進化するミュージアム」実現のために、より精度の高いデジタルデータ取得法やその活用としてのコンテンツ表現や再生技術が必要とされ、様々な試みが行われています。 これらを私たちは、デジタル技術を用いた「資源・財産」ととらえ「デジタル文化財」と呼んでいます。 本シンポジウムでは、文化力向上を掲げる国レベルの動向をはじめ、「本物」と共に歩む「デジタル」の可能性とミュージアムの未来像を、背景にある技術や秘話、実例としてのデジタル展示を交えて体感いただきます。
社会の閉塞感が大きくなり、財政赤字等で色々なものを削減しなければならない状況で、社会は「骨粗しょう症」になりつつあるのではないか。より健康体になるには、文化財のデジタルアーカイブ化を日本社会の中に位置づけていく必要がある。日本では1990年代初め、デジタルミュージアムという概念が広まり始め、世界的にも早くから主張してきた。しかしその後、全社会的な規模で推進されているとは言えず、個々の研究機関が実行していることを総体として横ざしにすることが進んでいない。既存の制約の中で新しいデジタル化の位置づけを社会全体で考えることが、この機構を立ち上げた原点である。ただし、デジタル化にはリアリティがなく、サスティナビリティにも問題があり、セレンディピティに欠けている。全体性が捉えにくく、失った場合に見つけることが困難という側面もある。デジタル化以前の文化や歴史の復元は、少ない資料を元に推移をたどる事でしか
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