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ブックマーク / machida77.hatenadiary.jp (14)

  • なぜ図書館業務委託・受託会社に専門知識が必要なのか - 火薬と鋼

    先日、東京都立の学校図書館・図書室の委託の実態についての記事が注目されていた。 東京都立高校・学校図書館(図書室)、業務委託のおぞましい実態: 公共図書館(公務員)・国立大学図書館の司書になる! なぜ図書館業務を扱わないような業者だと問題視されるのか、分からない人もいると思う。実際に図書館業務に携わるパートスタッフは司書資格があり、図書館勤務経験があるのだから問題ないのではないか、と。 しかし受託会社にも専門知識が求められるのは理由がある。 私の経験から、受託会社に図書館業務の経験や知識が必要とされる事情を書いてみよう。 業務把握の問題 図書館業務をちゃんと理解していない受託会社は、仕様の理解や金額の見積もりを適切に行うことができず、非常に安い金額で受託してしまうことがある。この結果、「想定していた業務と違う」「人件費を削って帳尻を合わせた結果、パートスタッフが長続きしない」などの問題が発

    なぜ図書館業務委託・受託会社に専門知識が必要なのか - 火薬と鋼
    egamiday2009
    egamiday2009 2016/04/24
    たぶん"直営"も>「図書館委託を専門的にやってきた会社でも結構起きている問題である。この業界でよく知られた会社も過去に色々やらかしてきた」
  • 業者に選書を丸投げする図書館の話 - 火薬と鋼

    佐賀県の武雄市図書館で購入した図書が話題になっている。 10年以上前のExcelや「公認会計士受験」・・・ 武雄市図書館はTSUTAYAの「在庫処分」なのか : J-CASTニュース それに関連して、図書館でどうを選ぶかについてのまとめがあった。 武雄図書館の選書ってどうしてああなの? ~あなたの知らない選書の話~ - Togetter 話を遡ると、2012年に話題になった武雄の選書委員制度については次のまとめがある。 武雄市図書館選書委員制度 - Togetter 2012年の時の推薦リストは次でテキスト化されている。 武雄市図書館選書委員おススメの一覧表 - 突発非同期不連続 選書については様々な方式があるが、上で解説されていない方式に「業者に丸投げする」というものがある。 丸投げと言ってもその図書館全てを業者任せにするというわけではなく、部分的に選書を任せて買うものだ。

    業者に選書を丸投げする図書館の話 - 火薬と鋼
  • 図書館と武術の史料の寄贈 - 火薬と鋼

    時折Twitterなどでも話題になる古い武術の伝書を将来どう保存するか、という話に関して。特に図書館に寄贈することを考えている人向けに自分の狭い経験と知識の範囲で書いてみる。 公共図書館で古い史料を保存・整理して情報公開できるところは限られている。 具体的には「温度・湿度変化に対応できる古文書用の保管スペースがある」「古文書を情報としても物理的な実体としても理解して扱える人材がいる」「史料を傷めないため、コピーではなく撮影できる」「古文書を電子化して公開している」といったことができる図書館であれば問題ない(電子化はあれば理想的だがなくてもよい)。 要するに資料の保存と利用の両方を考慮した体制や予算、そして専門家が揃っている図書館が求められる。 となると規模の大きな公共図書館国会図書館、その種の分野の史料を扱う一部の大学図書館ということになる。 国会図書館への寄贈は条件が公開されている。寄

    図書館と武術の史料の寄贈 - 火薬と鋼
  • たまに図書館関係者の文章でパワハラ司書を連想してしまう - 火薬と鋼

    結構前のことだが、ある図書館関係者の書いた文章を読んでいて妙に腹が立ったことがある。内容に間違いはないし、不快な表現が使われているわけでもない。ではどこに引っかかったか。後で思い返すと、どうもその人の書いている内容に自分が知っているパワハラ司書の仕事ぶりと被る要素があって、不快感につながったようだ。単なる連想のようなものだが、過去の嫌な仕事を思い出すのはどうしようもない。 私は図書館委託会社での経験が長く、数多くの図書館で働いてきた。図書館委託のうち、部分委託という形式だと直接雇用の図書館司書と委託会社の司書とが入り混じって仕事をすることになる。委託というのは業務請負で、就業場所や仕事内容、指揮命令関係は発注者と分かれていなければならないのだが、図書館業界(特に大学図書館)はこの点あまり厳格ではない。直接雇用の正規・臨時の図書館司書が請負の司書に直接業務指示を出していることが多々ある(これ

    たまに図書館関係者の文章でパワハラ司書を連想してしまう - 火薬と鋼
    egamiday2009
    egamiday2009 2014/09/11
    まじめそう。
  • 英語論文が読めない人のために - 火薬と鋼

    英語論文が読めない こういうエントリが注目されていた。 司書として働く前にデータベース会社の業務の一環として英語抄録の和訳や校正も少ししていた私が英語論文の読解技術獲得について少し書いてみよう。 専門分野の知識と理解 論文を読むのには英語の能力もあればいいが、それ以上にその研究領域に関する知識、理解が必要だ。日語でも専門外の文章を理解するのは難しい。 もし自分の研究分野の日語論文を読んで、その研究で明らかになったことや、その研究領域での位置づけ、問題点といったものがよく分からない場合は英語論文よりもまずは日語でその分野の理解を深め、知識を蓄えなければならない。 特にその領域の全体像・体系といったものを理解することが重要で、それが分かってくると論文の意義や問題点を掴みやすくなる。論文は単独で成り立っているのではなくその領域(あるいは関連した他の領域)の他の研究と結びついている。 特に以

    英語論文が読めない人のために - 火薬と鋼
  • 電子ジャーナルでの提供停止と冊子体の復活 - 火薬と鋼

    今週、電子ジャーナルの提供会社から図書館に連絡の手紙が来ていた。 あるタイトルの電子ジャーナルでの提供がまるっきり停止になるというだ。図書館では電子ジャーナルがあるからという理由でその雑誌の冊子体の購読をやめたばかりだったのだが、これでまた紙での購読に戻ることになる。 サービスの継続性に危惧がある電子書籍サービスや電子ジャーナルというのは結構あって、「このサービスは10年持たないだろう」というのもある。なかなか思うようにはいかない。

    電子ジャーナルでの提供停止と冊子体の復活 - 火薬と鋼
  • 図書館総合展の「“武雄市図書館”を検証する」 - 火薬と鋼

    第15回図書館総合展に行ってきた。 今回は「“武雄市図書館”を検証する−ニュースとなった〈武雄〉から〈公共図書館界〉がみえてくる−」(公式)を聞いた。 パネリストは 佐賀県武雄市長・樋渡啓祐氏、 慶應義塾大学文学部教授で私の大学・大学院の恩師である糸賀雅児氏、 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)株式会社プロジェクトリーダー高橋聡氏、 コーディネーターは湯浅俊彦氏(立命館大学文学部教授)。 これまでの報道の中には糸賀先生が武雄市図書館の現状について肯定的ととられるような記事もあったが(糸賀先生を知っている身としてはメディアによる編集を疑うほど)、今回のフォーラムではかなりつっこんでいた(あれでも甘いという人もいるかもしれない)。 糸賀先生の指摘は、図書館としての各スペースと利用の実態についての話が中心。 「目的外使用のスペースが多く、図書館資料が使われず、スタバで雑誌を読んでいる利

    図書館総合展の「“武雄市図書館”を検証する」 - 火薬と鋼
  • 大学図書館司書狙いの悪質セールス電話がきた! - 火薬と鋼

    少し前の話だが、職場に大学図書館司書狙いのたちの悪い電話営業があった。なぜ大学図書館司書狙いと分かったかというと、向こうが「現在、大学図書館図書館員の方を対象に〜」と説明していたのだ。 その営業の電話の内容はかなり迂遠なもので、全部聞いていないので、結局何が売りたいのか分からなかった(営業は私狙いだが、電話をとった他の職員も多少相手をしている)。しかしまともな営業ではないことは明らかだった。同じような営業が他の図書館にも行くかもしれないので、注意のため書いておこうと思う。 覚えている範囲でまとめる。 ・社名は一応名乗る。ただし、電話を聞きながらGoogle検索したらその会社名でそれらしい会社はヒットしなかった。 ・冒頭の話は年金関係。「年金が減ることをご存知ですか」というのが話の一番の振り。恐らくそれで興味を引く戦略なのだろう。 ・説明の大半はこの年金が減る事とその対策について。ただし、

    大学図書館司書狙いの悪質セールス電話がきた! - 火薬と鋼
  • 大学図書館のデータベースを市民に - 火薬と鋼

    現在、私の勤務先の大学図書館では地域開放サービスの一環として、データベース、電子ジャーナルの市民利用を開放する方向で動いている。というか私がそう仕向けたのだが。 私の勤務先の図書館の規模は小さく、文部科学省-大学基準協会が推奨するような地域開放を単純に拡大していくのは難しい。どうやっても利用を拡大しようとすれば学生や教員のためのスペース、資料が使われてしまう。これは小規模大学図書館としては致命的な問題だ。そこで、ある程度コントロールする必要はあるが、データベースと電子ジャーナルの利用を開放し、研究者・専門家支援としての地域開放を行うことで利用者を結果的に絞り込む市民サービスを目指す。 データベースの利用も接続数の制限はあるし、そもそも端末に限りがある。この辺をどう対応していくかは検討課題だ。

    大学図書館のデータベースを市民に - 火薬と鋼
  • ごんぎつね殺し - 火薬と鋼

    ごんぎつねの感想の件が一部で盛り上がっている。 私も小学生の頃、ごんぎつねを読んで、妙なことを考えたことがある。 小学校4年生の頃、私は親の蔵書を読むのが好きで、横溝正史やアガサ・クリスティを読み漁っていた(山田風太郎もその頃読んだ)。そういう読書体験があると他でも話の裏を読もうと色々と考えてしまうものである。 国語の教科書にあった「ごんぎつね」を読んで気になったのは、語り手の茂平が来知るはずのない事柄を詳しく知っていることだ。兵十についてよく知っているのは伝聞だとか交流があったとか推測できるが、ごんについても色々と知っているのは子ども心に納得がいかなかった。 この疑問に対して、前述した作家の小説から影響を受けていた私は「茂平犯人説」を思いついたのであった。兵十に対するいたずらやその贖罪は実は茂平が行っていたものだったのだ。 しかし狐が登場する部分と茂平の関わりに整合性がとれず(当たり前

    ごんぎつね殺し - 火薬と鋼
  • 図書館委託と人員確保 - 火薬と鋼

    図書館(公共や大学ほか)の民間委託について、人員確保の面から書いてみる。 図書館の民間委託について、色々話題になっているが、この点はあまり知られていないと思う。 複数の図書館委託企業で働いた経験を元にまとめてみた。 図書館委託の人集め 委託会社では「常に多くの人材をプールして契約が決まったら送り込む」という方式はあまりとらない。委託の契約が決まってから契約条件にあわせて募集を出し、人員を集める。この他に委託会社は登録制度と言ってフリーの人材を履歴書や面接などで登録しておき、契約が決まれば条件にあった登録者にも声をかける。また、他の図書館に委託として入っているスタッフに異動してもらうという事もある。 予定通りの人数やスキルの持ち主が常に揃うとは限らない。登録者は大体別の仕事についてしまっているか条件が合わない。ほとんどの場合は募集した人員と他からの異動で対処している。登録者が入る例は多くない

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  • 大学の勉強になじめない学生のための5冊 - 火薬と鋼

    大学図書館で司書をしていると、一年の冒頭から講義や大学生活になじめない学生とも話す機会がある。そうした学生は学生課の職員や相談役になる先生の世話になる場合もあるが、さしあたってノートの取り方や発表、レポートといった課題に必要なスキルについては、から学んでもらうという道もある。 ここでは特に高校までの勉強とやり方が変化してなじめない学生のためのを紹介する。 よくわかるライフデザイン入門―大学生のための必須学習術 作者: 大学導入教育研究会出版社/メーカー: 古今書院発売日: 2011/02/01メディア: 単行 クリック: 37回この商品を含むブログを見るこのは大学生活の送り方全般を解説した生活の注意から講義のノートのとり方、発表方法や試験の受け方、就職活動の手引きまで幅広く扱っている。かなり初歩的な内容もあり、友達との会話の仕方についてまでフォローしている。とにかく勉強含めて

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  • 図書館分類の実際とニセ科学問題 - 火薬と鋼

    http://d.hatena.ne.jp/yukitanuki/20090522/p2こちらのエントリでの分類について疑問があげられていた。 分類については以前図書館とニセ科学と過去の誤謬 - 火薬と鋼で少し触れたが、今回はもうちょっと実務に即して解説していこう。 図書館の分類と屋の配置 日図書館は、日十進分類法(NDC)に基づいて分類を付与している。 のテーマ(主題)や形式に該当する番号や付与方法はNDCの(最新版は『日十進分類法 新訂9版』表編と一般補助表・相関索引編の2冊セット)に詳しく記載されている。 図書館の分類は、物凄く単純化して言えば「似た内容のが近くに置かれていると便利だ」という考えに基づいていると思っていい。 この分類は、古くは博物学(東洋では草学)や辞書・事典、学問の専門分野の区分に基づいて生まれた。 このため、一般の人には分かりにくい分類になっ

    図書館分類の実際とニセ科学問題 - 火薬と鋼
    egamiday2009
    egamiday2009 2010/08/27
    重い衝撃波のようなものを受けた。
  • 岡崎市中央図書館Webサイトの事件で思い出したとある事件 - 火薬と鋼

    Librahack : 容疑者から見た岡崎図書館事件 図書館Webサイトへのクローラを実行して逮捕された男性、不起訴に | スラド セキュリティ 岡崎市中央図書館に1秒間に1回アクセスしたら逮捕されたけど不起訴になった件について - Togetter 岡崎市立中央図書館のWebサイトから新着図書データを自動で取得するプログラムを実行し、同サイトの一部機能が利用できない状態になった事件があった。 この一件で逮捕者まで出てしまった経緯が上記の各記事で説明されている。 公共図書館用に限った話ではないが、図書館システムは無駄に負担がかかったり練られていないものがあったりして、何度か困った目にあったことがある。 そして図書館用システムに問題点があることは図書館の世界でも図書館員やシステム会社以外にはほとんど知られていない。 簡単に言い直すと「図書館システムは一般のWebサイトやデータベースよりも脆弱

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