戦前や戦後に新天地を目指して多くの和歌山県民が世界各地に移り住んだ。昨年10月には移住した人やその子どもらが集まった「第2回県人会世界大会」が開かれた。そんな和歌山の移民の歴史を振り返る資料について、県立文書(もんじょ)館(和歌山市西高松1丁目)が今月からデジタル公開を始めている。 県国際課によると、戦前戦後で約3万3千人が海外に移住した。自治体別で見ると全国で6番目の多さという。働くことが目的で、移民はその稼ぎを故郷へ送金していた。県出身の移民からの送金額は大正末期まで全国1位だったという。 今回、文書館の県歴史資料アーカイブ=QRコード=では「和歌山からアメリカへ~移民資料の公開~」と題して、移民と貿易に関する資料239点が閲覧できるようになった。 資料は文書館が寄託された「岩崎家文書」の移民関係資料236点と、文書館所蔵の「堂本家文書」の貿易資料3点。アメリカでの移民生活や個人貿易の