イカ釣り漁船が並ぶ岸壁。人影がなくひっそりとしている=長崎県壱岐市の勝本漁港 漁船の燃料代高騰の対策を政府に求め、全国漁業協同組合連合会(全漁連)の「全国いか釣漁業協議会」が26、27の両日、全国のイカ釣り漁船約3千隻の一斉休漁を計画している。九州のイカ漁が盛んな地域でも、数百隻の漁船が休漁に踏み切る構えで、港は静かな緊張に包まれている。 長崎県壱岐市の勝本漁港では、数十隻の大型のイカ釣り漁船が出漁を待つ。日本海を回遊する群れを求め、能登半島や北海道沖まで追う。主に夜間、発電機で巨大なライトを点灯してイカをおびき寄せるため、燃料を多く使う。 「漁に出ないと収入はゼロ、漁に出ても赤字だ」。漁歴約35年の大久保喜文さん(53)は嘆く。船には、巨大なライトが59個ついており、1晩で600リットルのA重油を燃料に使う。漁船を走らせるのも1晩で400リットルかかることがある。 続きを読むこの記