海上保安庁の北村隆志長官は18日の衆院国土交通委員会で、1967年に北海道雄武町沖で沈没し、乗組員4人の行方が分からない漁船の引き揚げを検討する考えを示した。北朝鮮による拉致の疑いがあるとして民間団体「特定失踪者問題調査会」が再調査を求めていた。 海保などによると、67年11月、雄武町から出港した小型漁船圭運丸が戻らず、紋別海上保安部が巡視船などで捜索。約7キロ沖の約40メートルの海底で船体は発見されたが、船長ら4人は見つかっていない。 三宅博衆院議員(日本維新の会)から引き揚げについて問われ、北村長官は「船体がもろくなっていると予想され、まずどんなやり方があるのか検討したい」と述べた。拉致との関連性には言及しなかった。