水揚げの少なさから注目されてこなかった山形県産魚介類を、鶴岡市の定置網漁師らが徹底した鮮度管理を武器に、東京・築地市場に売り込んでいる。有限会社「仁三郎」の役員で漁師伊関領平さん(32)は、庄内浜ブランドの確立に挑む。(酒田支局・亀山貴裕) ◎漁師・伊関 領平さん(32) -築地市場での評判はどうですか。 「漁場としての豊かさでは、西日本や太平洋側にかないません。魚が傷まない扱いと、生け締めやシャーベット氷による鮮度保持で勝負しています。うろこがはがれないように、ウレタンマットに包んで届けることもあります」 「ここ数年で、一流と呼ばれる料理店や鮮魚店で扱われるなど評価の高まりを実感できるようになりました。取引の多いアジやサクラマスだと、地元での売値の2倍前後の単価が付くようになってきています」 -庄内浜の認知度は。 「築地では秋田から新潟にかけての日本海側のイメージは低いのが現状