59種類の栄養素を持つ藻の一種「ミドリムシ」の 大量培養に世界で初めて成功し、 食品や化粧品、燃料などに活用する 株式会社ユーグレナ。 その原点はどこにあるのか。 国連の職員になって、世界各国の飢餓の問題を解決する。十分に食料の行き届いていないエリアに、パンやクッキーを配る。高校生のころ、自分の将来について、そんなふうに考えていました。もっとも、それまで海外に出たことがありませんでしたから、現場がどうなっているかは知らないまま。現実を知ったのは、大学1年の夏休みに、バングラデシュに行ったときのことです。 一般的にバングラデシュは、飢餓と貧困の国というイメージがあります。でも現地には、食べ物がなくてお腹を空かしている人には全く出会わなかった。クッキーやカロリーメイトを子どもたちに配ろうとしても、誰も欲しがりませんでした。 実は、アフリカでもアジアでも、同じような現象が起きているのだそうです。