【PICKUP】ラサーン・パターソンと「聖と性」 : キープ・クール・フール

聖と性――マーヴィン・ゲイの音楽を評するときに度々使われるこの言いまわし。個人的には、ただの駄洒落じゃないかとか、マーヴィン・ゲイの音楽を神格化しすぎている（マーヴィンは”性”と、あと何か加えるのならばは”エゴ”だろう）なんて思っていたが、Rahsaan Pattersonの新作『Bleuphoria』はまさにそんな内容の一枚で、ちょっとその表現についても見直してみたりした。 1997年『Rahsaan Patterson』でデビューして以来、『Love In Stereo』（99年）、『After Hours』（04年）、『Wines & Spirits』（07年）、『The Ultimate Gift』（08年）、そして別ユニットSugaRush Beat Company『SugaRush Beat Company』（08年）と、コンスタントに作品を発表。R&B界の流行に流されず、一貫