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コラム別に読む : iPS時代、政治化する生命 - 尾関章 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
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コラム別に読む : iPS時代、政治化する生命 - 尾関章 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
授賞式のために訪れたストックホルムで記者会見する山中伸弥さん。右側に、一緒に賞を受けるジョン・ガ... 授賞式のために訪れたストックホルムで記者会見する山中伸弥さん。右側に、一緒に賞を受けるジョン・ガードンさんの横顔も=2012年12月6日、ストックホルムで池田良撮影 からだのどの部分もつくれるという「iPS細胞(人工多能性幹細胞)」は、山中伸弥さんのノーベル賞のおかげで居酒屋談議でも聞かれる言葉になった。iPSがこれほどの関心事になったのだから、それが医療の突破口となる、創薬の切り札だ、といった話だけで終わらせたくはない。iPSの登場が、この世の未来図をどれほど大きく変え、どれだけ重たい選択を僕たちに迫るものかも考えてみたい。 僕は2年前、朝日新聞オピニオン面の「記者有論」という欄に「敬老の日にiPSを考える」という記事を書いた(2010年9月16日付朝刊)。冒頭の一文は「50年後の敬老の日はどんなだろうか」だった。理屈のうえでは、自分自身の細胞をもとにガタがきた臓器をつくり直せるようにな