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遅咲き桜
寒さで赤く腫れた手には手綱がしっかりと握られている。その後ろには俯いたロバが背にたくさんの花を乗... 寒さで赤く腫れた手には手綱がしっかりと握られている。その後ろには俯いたロバが背にたくさんの花を乗せて手綱を引く小さな背中を追っていた。 花売りの稼ぎは知れたものだ。 顧客は見かけるたびに花を買ってくれる優しいお婆さんだけで、あとはデート中の男が目に入ったついでに恋人へのプレゼントとして買うくらいである。 日も暮れたところで、帰路に就く。 「ただいま帰りましたっ」 「レネ!!遅いよ!早く用意しな!!」 「はいっ」 レネの家はない。居酒屋と宿屋をやっている夫婦の元で住み込みで働き、物置部屋を借りていた。 朝から夕方まで歩きながら花を売り、夕方から夜遅くまで居酒屋の手伝いをする。 手に出来るのは花売りの報酬だけだった。居酒屋での手伝いの報酬は、宿の物置部屋代と居酒屋で出された残り物を貰う代金として、与えられない。 「今日もありがと、」 居酒屋の片付けが終わり、裏に繋いでいるロバに野菜の端切れを与