ボスニア内戦 - 映画評論家緊張日記

朝日新聞の書評を見て購入した佐原徹哉『ボスニア内戦』（有志舎）を読む。ボスニア内戦の原因とその経緯について、すばらしくよく調べられ、簡潔にまとめられた好著。著者、ぼくと同い年なんだなあ。これを読んでしみじみ思ったのは、人間はいかに愚かなのかということである。人間は愚かで進歩を知らない生き物だ。こんな一節がある。 ジラスが村に入ると、頭を後ろから撃ち抜かれた二人の農夫の遺体が大きな梨の木の下に横たわっていた。そこでは他に六人が殺され遺体は運び去られていたが、幾つもの黒ずんだ血跡が草の上に残っていた。さらに進むと、道の真ん中に二〇人程の遺体が山になっていた。成人男性の遺体は二つしかなく残りは女性と子供たちだった。近くにはまだ温もりが残る揺りかごが転がっており、頭部を砕かれた嬰児の死体が傍らにあった。赤ん坊の左側には胸部を叩き潰され腹部がぷっくりと膨らんだ女の子の遺体があった…… これはスレブレ

[webmarksjp]

社会

[BallroomBlitz]

佐原徹哉『ボスニア内戦』書評

[inocici]

具体的な対象があるならまだしも、「国」のためなり「民族」のためなりに命を捧げるという曖昧な「正義感」はとてつもなく危険なものである。自分の命を大切にしない者は、他人の命など虫けらほどにも思わないから

[helpline]

佐原徹哉『ボスニア内戦』（有志舎）書評。

[zeroset]

『ボスニア内戦』(佐原徹哉)の紹介。「被害者意識から生まれるジェノサイドへの恐怖から、彼らは他民族を迫害したのである」

[mic1849]

cf.特に「追記の二」→http://www.j.u-tokyo.ac.jp/~shiokawa/ongoing/notes/ethniccleansing.htm

[maangie]

諦観

[Kaitenyoku]

佐原徹哉『ボスニア内戦』書評。殺戮を受ける恐怖と被害者意識で互いに迫害しあう旧ユーゴ。永遠のめくら撃ち。

[tinuyama]

佐原徹哉『ボスニア内戦』http://www.amazon.co.jp/gp/product/4903426122

[Midas]

第３次世界大戦、つまり誤って対テロ戦争と呼ばれてる現在の、世界規模でのネットワーク型内戦も、あの第１次世界大戦の時と全く同じように「それはサラエボで始まった」のである

[terafuri]

「人間は愚かで、進歩しない生き物なのであり、いかな文明も教育も蛮行を食い止めることはできなかった。」 完？ / 読んでみたい。

[shidehira]

併せて読む　『ジェノサイドの丘』(上)(下)フィリップ ゴーレイヴィッチ著　ガース先生訳