【第４０回】天文学者は夜空を見上げるのか

【筆者紹介】中国在住の日本人天文学者。米国→台湾→香港→ロシアと渡り歩いた後、2019年11月に中国広東省の大学へ移籍。外国生活20年目。研究者生活も20年目。専門は晩期型星の質量放出現象、天体メーザー、電波天文学。最近は、星が合体した後の環境で作られる分子ガスに興味を持っている。研究以外の最近の趣味は、中国語学習とピアノの練習、あとライフログがてらの日記ブログの執筆。 昨夜、ask.fmという質問系SNSで「実際の話、夜空って見ますか？」という質問をいただきました。実はこの質問、天文学者をやっているとときどき聞かれます。おそらくその裏には「天文学者は、さぞや多くの晩、夜空を眺めているに違いない」という推測が入っているように思います。 正直に言うと、私の場合、仕事で夜空を見上げることはほとんどありません。観測に出かけた時には、天候の確認ついでに夜空を見上げることはありますが、観測に出かける

[cinefuk]

理論物理学者リチャード・ファインマン「科学者も人間であり、人間である以上、あなたと同じように花の美しさは当然理解できる。そして、科学者はあなたたちが理解していないより深い花の美しさも知っているのだ」