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新作落語「はあちゅうこわい」 - カタダのペンギンな日々
新作落語「はあちゅうこわい」 町内の若い衆が集まって、 好きな食べ物をああだこうだと言っているうち... 新作落語「はあちゅうこわい」 町内の若い衆が集まって、 好きな食べ物をああだこうだと言っているうち、 人には好き嫌いがあるという話になった。 大方のモンは虫が好かないというが、 人は胞衣(えな)を埋めた土の上を 初めて通った生き物を嫌いになるという言い伝えがある。 蛙なら蛙が嫌いになり、 蛇なら蛇。 皆で嫌いな虫を言い合い、 黙っている辰さんに 「おめえは、どんなもんが恐い?」 と聞くと 「ない」 と言う。 蛇はどうだと聞くと、 あんなものは、頭痛のときの鉢巻にする と、うそぶく。 トカゲは三杯酢にして食ってしまうし、 蟻はゴマ塩代わりに飯にかける。 忌ま忌ましいので、 なにか一つくらいないのかと食い下がると 「へへ、実は、それはあるよ。 それを見ると、体中総毛立って震えてくる」 「へえ、何だい?」 「一度しか言わないよ。……はあちゅう」 「はあちゅう?なんでぇそれは」 「おいらと一緒で、
2015/11/06 リンク