除籍本 - 天漢日乗

古本屋で本を買うと、時々 図書館の除籍本 を手に入れることがある。除籍本というのは、もう蔵書として置いておく価値がないと、図書館に判断されて、売り払われてしまった書籍のことである。元図書館の蔵書であった印があちこちについている。 今までで一番悲しかったのは、関東の公立図書館の除籍本で ジョセフ・ニーダムの『中国の科学と文明』の和訳の揃い を入手したときだった。この話を科学史関係者にしたら、みんな一様にショックを受けていた。更に悲しかったのは、その除籍本は、たぶん、結構な年月その公立図書館の蔵書だった筈なのに、ほとんど開かれた形跡がなかったことだ。要するに 定評のある「いい本」だから購入したが、利用者がいなかった から、除籍されちゃったってことなのだ。世界で認められている名著でも、こんな悲しい運命をたどるのだ。 最近は知らないけど、昔は北京工人体育館前で、よく図書館の除籍本を格安で売っていた

[wackunnpapa]

フローしか目に入ってない連中にストックの重要性を説いても無駄とわかりつつ，やっぱり説かずにいられない自分が，なんとも．

[zyugem]

本は天下の回りものだと思うよ。