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好きという気持ちはいつも悲しい (セックスなんてくそくらえ)
私にしては珍しく、真昼の恵比寿で人と食事というものをした。人と会うのはほとんど夜な私にとって、こ... 私にしては珍しく、真昼の恵比寿で人と食事というものをした。人と会うのはほとんど夜な私にとって、この時間帯にこういうことをしているのは珍しい。それにつけても、日本の太陽の日差しというものは、もう夏も近いというのに柔らかく、優しくうっとうしい。まるでもう中年になる子供の世話を焼きたがる自立できない母親のようである。しかし空気は涼やかで、風はさわやかであった。 この国の気候は私が育った毒々しい光に満ちた熱帯雨林とは違う、と思いながら中華レストランで注文した飲茶の焼売を口にする。焼売、チマキ、ザーサイの飲茶セットは、日本の丸い味の野菜で作った日本製中華料理の味がした。天井のガラスから射し込み自分の手を焼こうとしているこの穏やかな太陽の光も、この中華料理と同じように、本物ではなく、まがいものではないのか、と考えながら、一緒に食事をしている相手に微笑んで見せる。 太陽で出来た影が斜めに店内に落ちてきて
2007/11/17 リンク