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犬が見てきた青春の一ページ『犬がいた季節』伊吹有喜
僕はコーシローのことが羨ましかった。ハチコウのように名が残ったわけではない。タロとジロのような苛... 僕はコーシローのことが羨ましかった。ハチコウのように名が残ったわけではない。タロとジロのような苛烈な生き様を送ったわけでもない。だが、もっとも人に寄り添ったのは、彼だろうと思うから。 僕のご主人は『吾輩は猫である』が愛読書である。そのことが悔しくて、僕は彼の膝に飛び乗って読書の邪魔をした。彼は仕方なさそうに笑って、けれど本を脇に置いて僕の耳の裏を撫でてくれる。あまりに気持ち良くて僕は目を閉じた。 散歩に連れて行ってもらった時、よく他の犬と話すことがあるのだけれど、どうやら誰も彼もがご主人のように本を読むわけではないらしい。ましてや、僕のように「本好きの犬」なんて他に会ったことがなかった。 だから、僕の憧れの犬はコーシローだと言っても、誰にも通じないのが少し寂しい。ハチコウやタロジロはやっぱり人気で。僕が言うと、途端にみんなの顔にブルドッグみたいな皴が寄るのが申し訳なく思う。でも、それが本心