金原ひとみの誤読が恥ずかしい

山田詠美の「姫君」という短編集を読んでいた。私は山田詠美のファンなので楽しく読んだ。巻末に、「蛇にピアス」などで知られる作家、金原ひとみが解説を寄稿しているのだが、それを読んでひっくり返った。 完全に誤読してる。解釈とかそういう問題じゃない。基本的な国語の問題だ。 短編「フィエスタ」は、「欲望」が主役だ。「欲望」という感情が擬人化され、その一人称で、自分が宿っているブスな主人公の状況を愚痴ったり嘆いたりして話が進む。「欲望」は、主人公のことを「主人」とよんでいる。 なのに、金原ひとみの解説にはこう書いてある。 主人公の名前は瞳である。私はこれを読み始めた瞬間、「醜いだと？」と思った。ごめんなさいね。名前というのはとても大きな力を持っていて、他人事をは思えなかったのです。瞳だからではないけれど、私はこの主人公が好きだ 主人公→瞳と言う名前→自分の名前と一緒。えっ、名前なんて出てきたっけ？と本

[watto]

なんのなんの、曽野綾子が大江健三郎『沖縄ノート』に出てくる「悪の巨塊」を「悪の巨魁」と誤読したのがきっかけで、他人を焚きつけて裁判させ最高裁まで行ったが全部敗訴したことに／追記：×悪 ○罪 失礼しました

[tottotto2009]

作家である金原ひとみさんの誤読ぶりも酷い話ではあるが、チェック機能はいろいろあるはずなので、この間違いがそれらをくぐり抜けて活字になったことはいろいろ問題がある。

[PowerEdge]

誰か気付いてるだろうと思って調べたら http://oshiete.goo.ne.jp/qa/2965839.html ８年前にも同じ疑問をお持ちの方がいるのね。

[chuunenh]

事実だとしたら解説を確認していない山田詠美氏にも問題があるのでは。

[negi_a]

思わず笑ったけど、編集者は何のためにいるんだろう。

[ebmgsd1235]

僕は素晴らしいと思いましたよ。この解説だって彼女の作品なんだから、いかにも彼女らしく微笑ましい。国語の問題とかはまた別の話。誤読から何かがデリバリーされる。恥ずかしさの吐露であるこの記事もまたいいね。

[fujipon]

誤読はあるとして、作者や編集者がチェックしなかったのだろうか…

[shimomurayoshiko]

ブコメで既に指摘されてるが曽野綾子の「キョカイ」に比べればまあ。チェック全部すりぬけて世に出てきてしまうのはとんでもねえことだが。

[sabacurry]

指摘してさらにトラバで指摘されるいつもの流れ

[bk2321866]

皮肉かもしれないじゃないかw

[watermaze]

誰とは言わないが、某作家とかのように作品の内容に一切触れずに文庫の解説を書く域には到達していないのだろうなあ。

[htnmiki]

渡辺淳一なら悪の巨根と読んだに違いない　＞wattoさんの

[yamatedolphin]

山田詠美は確認してないの？と言われるけど、山田くらいの作品数、作風だと微妙かもしれぬ。多作というほどではないが寡作な作家ではないし、自分の作品の隅々まで把握しているような作風でもない。

[TequilaBancho]

編集が仕事してないのか、わざと恥をかかせてるのかどっちなのだろうか。どっちにしてもかなり痛い誤読だなと。

[jacknicon]

編集が悪い

[white_cake]

ああ、たしかにヒトゴトながら赤面してしまうレベル……

[mantol]

本当のところはわからないけど、ここだけ読むとそれも含めてあえて「名前は瞳」と呼んでいるような。擬人化された瞳の名前もまた「瞳」ということにして読んでいる自分の名前と重ねて読者に読ませるという。

[genkiegao]

純文は実力主義の世界ではないからな。

[Terlikowska]

増田が「かねはら」を「きんばら」と誤読していた話かと誤解した自分が恥ずかしい

[usutaru]

やらかし例は他にもいろいろあると思うけどね…いちいちやっとれんし。

[kofugu]

出版する前に気付けるタイミングがいくつもあったと思うんだけど…

[amanomurakumo]

山田詠美『姫君』