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【読書感想】ヘーシオドス『仕事と日』――人類よ、農業に励め。ニートに送る仕事のすゝめ。 - たぶん個人的な詩情
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【読書感想】ヘーシオドス『仕事と日』――人類よ、農業に励め。ニートに送る仕事のすゝめ。 - たぶん個人的な詩情
ヘシオドスの『仕事と日』を読んだ。正直言って、この偉大なる古代ギリシアの詩人について知っているこ... ヘシオドスの『仕事と日』を読んだ。正直言って、この偉大なる古代ギリシアの詩人について知っていることはほとんどなかった。彼の手によるとされる二つの作品についても、受験で覚えた以上のことは何も知らない。 この詩を読もうと思ったきっかけにしても、おおいぬ座並びに冬の大三角を形成する恒星、シリウスがその名称を初めて使用された著作としての興味からだった。そんな資料的な興味関心だけあって、その歌われる内容については正直な話、関心がなかった。 だがしかし、こうして感想記事を書いている以上察しはつくと思うが、本作は想像以上に面白い。確かに、この詩にはホメロスの描いた英雄叙事詩のような興奮はない。しかし、この詩を読めば当時のギリシア人の価値観を伺い知ることが出来るし、あたかも農業に勤しむ彼らの生活が目に浮かんでくるようなリアリティがこの詩にはあるのだ。 星や鳥の動き、植物の成長が種の播き時、刈り入れをするべ