レビュー 岩田重則『「お墓」の誕生』（岩波新書） - intoxicated life

以下、某サイトに書いたものを再掲します。 先般の秋葉原通り魔事件や、私の地元にも近い京王八王子駅ビルでの殺傷事件の報道を見るにつけ、「献花場」という存在が気になっていた。あの＜祝祭の空間＞はいったい何なのか。人々は死者の弔いをなぜあのような形で行なうのか。もしかしてそこには、ある種の免罪意識が働いているのではないか――。憶測は絶えず、ひとり苦悶する日々が続いていた。 そんなおり、手にとったのがこの新書。著者の日本各地でのフィールドワークを中心に、現代の「お墓」に至るまでの経緯を主に近世（ときに中世）社会までさかのぼって考証するものである。 柳田民俗学を批判的に継承し、葬送儀礼にかんする現代の一般的常識からの脱却を促すとともに、歴史的背景を加味した現実の「お墓」のあり方を捉えなおす。２００余ページの書籍のなかに、この意欲的な試みが凝縮されている。 なかでも第３章「「お墓」の誕生」で紹介された

[haruhiwai18]

"１９９１年には１０％に過ぎなかった中国からの花崗岩製品輸入の割合が、２００３年にはなんと９５．５％に。私たちの大半は、大陸から切り取られた風土とともに眠る"　→墓に漢詩とか彫ってほしい(ﾏﾃ