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1オクターブの中には、100以上の音があるのだ。と男は語った。 - 不条理み○きー
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1オクターブの中には、100以上の音があるのだ。と男は語った。 - 不条理み○きー
男は、椅子に腰掛けると、ゆっくりとその楽器を構えて引き始めた。 馬頭琴。 二本にしか見えないその弦... 男は、椅子に腰掛けると、ゆっくりとその楽器を構えて引き始めた。 馬頭琴。 二本にしか見えないその弦は、もっと細い多数の弦から成り立っており、ひと弾きで複雑な和音を奏でる事ができる。 そして、唄とも唸りともあるいは、単に音とも聞こえる声。 ホーミーと呼ばれるそれは、いかなる動物をも鎮めてしまう効果があるという。 東京湾の突端。 レインボーブリッジを目の前にした竹下桟橋の上から、その不思議な音色と歌声が東京湾に流れ出した。 男は動かなくなり、女は涙した。 哀しいのではなく、感動と言うだけでは物足りない。 とてつもなく居心地のいい空間。 馬頭琴の音色とホーミーが、周囲の空気を震わせた。 やがて、歌が終わる。 月並みな拍手しか出来ぬ自分が恨めしい。 「なんだか、歌というよりは不思議な空間が溢れ出るようでしたね。」 私の無骨な問いかけに、男は笑って答える。 「兎に角、皆、酒が好きで歌が好きなんですよ