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「ジャッカ・ドフニ―海の記憶の物語」書評 繰り返す迫害への静かな怒り|好書好日
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「ジャッカ・ドフニ―海の記憶の物語」書評 繰り返す迫害への静かな怒り|好書好日
ジャッカ・ドフニ―海の記憶の物語 [著]津島佑子 文学とは、つらい現実から逃避する場ではなく、そん... ジャッカ・ドフニ―海の記憶の物語 [著]津島佑子 文学とは、つらい現実から逃避する場ではなく、そんな現実と戦う現場であり、読み手にその力をもたらすものだと教えてくれた作家が、津島佑子だった。遺作の本書も、強靱(きょうじん)な力を与えてくれる長編小説で、早すぎる死が本当に悔しくなる。 時は17世紀前半、キリシタン虐殺の激化する江戸時代初期。アイヌ女性と砂金取りの日本男性の間に生まれ、孤児となった少女チカップは、キリシタンの少年ジュリアンを兄のように慕い、マカオへの逃避行を共にする。チカップはカトリックに惹(ひ)かれながらも、女である疎外感と、かすかな記憶として残る母の歌うカムイ・ユカラから、アイヌとしての自分にこだわり続ける。その意思が、さらなる流浪と別離を用意する。 チカップを取り巻く者たちは、チカップ同様、ルーツを多様にする。イエズス会の神父たち、秀吉の侵略時に朝鮮半島から連れてこられた