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『秘書綺譚: ブラックウッド幻想怪奇傑作集 (光文社古典新訳文庫 Aフ 9-1)』(アルジャーノン・ブラックウッド)の感想(37レビュー) - ブクログ
1906年から1923年に書かれたアルジャーノン・ブラックウッドの短編を集めたアンソロジー。 ブラックウッ... 1906年から1923年に書かれたアルジャーノン・ブラックウッドの短編を集めたアンソロジー。 ブラックウッドといえば、どの作品だかもう分からないが(本書にも入っている「秘書奇譚」かもしれない)高校生の頃読んでひどく衝撃を受け、「これは凄いかも」と思ったことがある。しかし、その後創元推理文庫『ブラックウッド傑作選』を読んでみると、そんなにショッキングなところはなくむしろ「ふつう」っぽくてがっかりしてしまった。あの時の「衝撃」というのは、その短編では恐怖小説の骨格ばかりが肉を落とされて露出し、その小説システムの露見が極めてラジカルなものに思えたのだ。骨格が露出するとともに、登場人物はハリボテ人形のような無機質な存在と化してしまう。その非-人間化のプロセスに衝撃を受けたのかもしれない。そうした非-人間化は、やはり私の好きなE. T. A. ホフマンの幾つかの短編にも見られるし、それを突き詰めてあ
2012/10/13 リンク