『民衆防衛とエコロジー闘争』ポール・ヴィリリオ(月曜社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

→紀伊國屋書店で購入 「われら哀れな人質たち」 現代のいくつかの出来事は、ぼくたちがある種の戦争状態に置かれていることを示している。想定を数倍も上回る揺れに見回れ、いまだに格納容器を開けることもできず、ＩＡＥＡの検査官から「寿司を食べた」という安全の「保証」（笑）をもらうことくらしかできない新潟の原子力発電所の地震被害は、ぼくたちが日本という国土に暮らしながら、ある種の人質にされていることを二重の意味で示す象徴的な出来事だった。 まず第一に、日本の住民は放射能という目に見えないエネルギーの潜在的な脅威にされされているのであり、発電手段である原子力発電所は、ぼくたちの生命をすぐにでも奪ってしまうことのできる装置であることを示したのだった。原子炉の温度計がすべて作動しなくなるような状況において、原子炉が停止しなかったならどうなっただろうか。暴走したらどうなっていただろうか。クレーンが落下してい

[hharunaga]

「地震の巣の上にいるぼくたちは原子炉の人質となって暮らしているようなものなのである。…すべての国民が一種の消耗品として、国家の純粋な力の人質となっている」。評：中山元。2007年の書評。

[coochoo]

ヴィリリオは好きだけど、ちょっと違和感あるんだよなー。