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東浩紀「完結したマンガ『大奥』は、ジェンダー格差の問題提起にとどまらない」 | AERA dot. (アエラドット)
東浩紀/批評家・作家。株式会社ゲンロン取締役この記事の写真をすべて見る ※写真はイメージ(gett... 東浩紀/批評家・作家。株式会社ゲンロン取締役この記事の写真をすべて見る ※写真はイメージ(gettyimages) 批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。 * * * よしながふみの『大奥』が完結した。 本作は2004年に始まった長期連載マンガである。謎の疫病で男性の数が激減し、将軍以下主な役職を女性が占めるようになった架空の江戸時代を舞台としている。19巻累計600万部(紙と電子)で、実写化のほか多数の賞を受賞している。 上記紹介から想像されるとおり、本作はジェンダー格差に厳しい視線を投げかける問題作でもある。『大奥』の世界では女性が男性の性を買う。女性の権力者の恣意で若い男性の人生が奪われる。読者はその悲劇に涙するが、同時に、性が逆なだけでその不条理が現実であることを意識せざるをえない。 とはいえ本作の魅
2021/03/13 リンク