遺産分割における遺産の評価はどうするか。

［評価合意の遺産分割での位置づけ］ 遺産分割をしていると、評価が必ず問題になる。 遺産分割は、①前提問題（遺言の有効性、相続人の範囲等）につき争いがないことを確認し、②分けるべき遺産は何かを確定し（遺産の範囲合意）、その上で、③遺産の評価を合意する。 ［二時点評価］ 遺産の評価も、現実に遺産分割の手続きでは争いになることが多く、特に当事者が特別寄与や特別受益を主張しているときは、二時点評価（相続時、分割時）が必要になるため、よけい面倒になる。 二時点評価が必要でも、調停などでは、当事者全員で、一時点評価で構わない、と合意形成をし、「分割時の時価をもって遺産分割時の時価とする」という中間調書を作成し、評価を現時点に絞るようにしている。 しかし、相続時と分割時の価格変動が看取できないときは、二時点評価にならざるを得ないから、評価合意は、非常に難しくなる。 もっとも、当事者や代理人の特別受益や特

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