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第2回将棋電王戦 第3局 電王戦記(筆者:大崎善生)
2013年4月6日、私は将棋会館の四階、特別対局室に座っていた。上座にはプロ棋士代表の船江恒平五段が座... 2013年4月6日、私は将棋会館の四階、特別対局室に座っていた。上座にはプロ棋士代表の船江恒平五段が座り、その間の前には奨励会員の三浦初段、部屋の隅のほうにはプログラマーに一丸貴則さんが座っている。そして一丸さんから襖一枚を隔てた場所に今回の対戦相手であるプログラム、ツツカナが微かにファンの音を上げている。 ツツカナと聞いて私が真っ先に思い浮かんだのは不束(ふつつか)な、あるいは恙(つつが)なくという日本語だった。現場に居たレポーター役の安食女流が教えてくれた。ツツカナとは時計を動かす重要な部品であり筒かなと書くそうだ。ちなみに安食女流は板カナのノリだと思っていたと笑わせてくれた。 プログラマーの一丸さんは28歳。愛知県豊田市の在住で大学院を出て現在は無職だそうだ。非常にシャイでか細く高い声で話す。対局前にお話を伺ったが、不安ばかりが募りまったく自信がないということだった。体の線も細く頼り
2013/04/13 リンク