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如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」#23-15周目 一つだけお願いしていい?|henshu_ckr
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如月新一「爆破ジャックと平凡ループ」#23-15周目 一つだけお願いしていい?|henshu_ckr
あかいくつバスを見ながら、途方に暮れる。 テロ犯の生い立ちは壮絶だった。俺が一体なにをすれば、彼を... あかいくつバスを見ながら、途方に暮れる。 テロ犯の生い立ちは壮絶だった。俺が一体なにをすれば、彼を止められるだろうか。彼のスマートフォンを取り上げても、きっとタイマーでバスは爆発する。 神様が何故俺にこの力を授けたのか知らないが、俺にまだ立ち向かえと言っているのだろうか。 俺はいつの間にかバスに乗り込み、咲子さんの隣に腰掛けていた。咲子さんが顔を上げ、口を開く。 「森田くんじゃん、久しぶり。何年振り?」 「五年ぶりだね」 「なんだか、様変わりしちゃって、びっくりしちゃったよ」 「まあね、今は会社員だから。三年目だよ」 「そろそろ辞めたくなる時期だね」 「辞めたい時期は、入ってからずっとだけど」 そう返すと、咲子さんは頬を緩めた。 その笑顔を見ていたら、自然と胸の中から言葉が溢れ、口から飛び出してしまった。 「咲子さんは信じないと思うけど、このバスは次の停留所でバスジャックされるんだ。おまけ