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疒日記2 | 泣くことと痛みについて|kigch
淡々と死を受け容れていたと書いたが、それでも顔色ひとつ変えなかったわけではない。当然のことながら... 淡々と死を受け容れていたと書いたが、それでも顔色ひとつ変えなかったわけではない。当然のことながら、かなり泣いた。おおいに泣いた。感情がこみ上げる度にベッドに突っ伏して咽び泣いていた。特に11月上旬あたりは。 泣くのは決まって、人に会ったり、電話をしたり、メールのやり取りをしたり、つまり他人と関わりを持ったときだった。人の情に触れるとこちらも動揺し、涙が溢れ出すのだった。協働していた人たちに病のこと、それゆえ仕事から降りることをメールで伝えると、みなさん温かい言葉を返してくれて、それで泣いてしまうのだった。この時期毎晩夕食に誘ってくれた弟とも一緒によく泣いた。とりわけ泣いたのは妹と従姉妹がふたりでうちを訪ねてきたときで、ドアを開けたらもう二人とも泣いていて、そんな彼女たちを部屋に案内するうちに僕も泣けてきて、ベッドに戻る頃にはもう涙が溢れていた。結局三人でえんえん泣いた。互いが泣くのを許しあ
2016/12/12 リンク