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ソクラテスの弁明
ソクラテスがアテナイの法廷によって裁かれ、死刑判決を受けたのに対して、弟子のクセノポンとプラトン... ソクラテスがアテナイの法廷によって裁かれ、死刑判決を受けたのに対して、弟子のクセノポンとプラトンは師を擁護するための弁明の書を書いた。クセノポンは旅行先にあって裁判の様子を見てはいなかったが、プラトンの方は法廷での様子を身近に見ていた。したがって、プラトンの「ソクラテスの弁明」は、法廷におけるソクラテスの様子や、そこで自ら述べたであろう主張を、忠実に伝えているとされてきたのである。 我々はプラトンのこの著作を通じて、ソクラテスの人物像やその思想の一端について、詳しく知ることができると期待してもよいだろう。 まずソクラテスは何故、同胞のアテナイ市民たちによって裁判にかけられなければならなかったか。ソクラテスを訴えたメレトスらの告訴状には、「ソクラテスは犯罪者である、かれは天上地下のことを探求し、弱論を強弁するなど、いらざる振舞をなし、かつこの同じことを、他人にも教えている」とあった。(以下、
2014/05/25 リンク