蓮實重彦、町山智浩、淀川長治の存在｜Real Sound｜リアルサウンド 映画部

映画について書く・語るという行為は新たな時代に突入しているーー『映画評論・入門！』モルモット吉田インタビュー 蓮實重彦、町山智浩、淀川長治の存在 ――そんな誰もが評論家になりうる時代に、初の単著として刊行されたのが、『映画評論・入門！』と題した本書です。自らの批評軸に沿って、ちゃんとものを言う評論家を再発見すること、あるいは、今の時代に批評とは何かを喚起したいといった意図があったのでしょうか。 吉田：たとえば、町山智浩さんや、ライムスター宇多丸さんの映画評論なら読む、聴くという人は多いと思います。1本の映画に向き合う丁寧さでも、このおふたりは突出しています。一方で、ほかの人の評論には最初から目を向けないという方もいるようです。確かに、名前を挙げたおふたりは、語り手としても書き手としても一流です。でも、だからといって特定の評論家だけを盲信してしまうのは映画を知る上でもったいない。1本の映画に

[nessko]

淀川長治先生は感覚をひとことで言い表すのがうまい、森茉莉のエッセイに感じる言い得て妙をきれいな一口カナッペにした感じ。ゲイ文化の粋のひとつだと思う。カポーティのインタヴューでの語りに似たグルーヴがある