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『あなブツ』に2022年に出会えたことに感謝 “幸せは自分の手で掴むもの”という教え
「毎日宅配すんねん。雨が降っても雪が降っても、コロナが来ても。毎日毎日」 つまずいて転んで這いつく... 「毎日宅配すんねん。雨が降っても雪が降っても、コロナが来ても。毎日毎日」 つまずいて転んで這いつくばって、立ち上がって、自分の足で歩き出した亜子(仁村紗和)がついに辿り着いた境地。去る9月29日、NHKの「夜ドラ」『あなたのブツが、ここに』(以下あなブツ)が最終回をむかえた。いまだかつてないほどコロナ禍の現実に肉迫しながら、あざとい「センセーショナルさ」を一切排除し、登場人物たちの「日常」を粘り強く描ききった傑作だった。 「人の営み」や「生活」が極限まで「自然に見える」フィクションだった。「神は細部に宿る」というが、たとえば第6話、亜子が荷物を運んだ得意先のさなえ(藤田千代美)の部屋には、手作りの「お薬カレンダー」と「することメモ」が貼ってある。それがほんの数秒映ることで、さなえが独居老人であること、離れて住む家族がそれを貼っていったこと、近頃さなえの物忘れが進行していることがわかる。ほん
2022/10/01 リンク