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甦るパノラマ 七話 - 人生は花鳥風月
パーンパパパパパパパーン。 軽快に、高らかに鳴り響くファンファーレは如何にも今から一大競走が始まる... パーンパパパパパパパーン。 軽快に、高らかに鳴り響くファンファーレは如何にも今から一大競走が始まるかのような大袈裟な雰囲気を辺り一帯に漂わし、観客達の心は更に昂奮して行く。 第一回秋華賞、レース場に姿を現した騎手達は各々の馬に跨り颯爽と返し馬に赴く。その可憐な雄姿に魅了された一同は歓声を上げて応援する。天高く響き渡る歓声に共鳴するように二つに割れた雲間からは眩しいまでの光芒が差し込み、光輝く競走馬の毛艶は美しさを増す。これには流石のさゆりも感動したようでその表情は多少なりともうっとりとしてた。 そんなさゆりの肩に手を添えレース場を遠くに見つめる英昭。この時の彼の表情はあくまでも一人の純粋無垢な好青年といった感じに見える。今の英昭なら.......とふと思うさゆり。二人の心の争いはこの一瞬だけ止んだような気がした。 そうしていよいよゲートが開かれた。勇ましく走り出す競走馬は騎手を背に乗せただ