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中国の台頭を誘発する包囲網
2012年7月18日 田中 宇 7月15日、カンボジアのプノンペンで行われていたASEANの外相会... 2012年7月18日 田中 宇 7月15日、カンボジアのプノンペンで行われていたASEANの外相会談と地域フォーラム(ASEAN+日中韓米豪NZ印露)が、南シナ海の南沙群島をめぐる領土紛争で声明を出せないまま閉幕した。共同声明を出せないまま閉幕するのは、45年間のASEANの歴史上、初めてのことだ。フィリピンとベトナムが、南沙群島の紛争について共同声明に盛り込むよう求めたのに対し、中国が強く反対した。議長国は、中国の傘下にあるカンボジアで、中国と同じ姿勢をとって南沙問題を声明に盛り込むことを議長権限で拒否したため、声明をまとめられなかった。 今回の事態の底流にあるものは、南沙問題の交渉方法について、フィリピンやベトナムがASEANの多国間での話し合いを求めているのに対し、中国は多国間でなくASEAN外の2国間での交渉を求めている。多国間なら「東南アジア諸国vs中国」の図式になって数が多い東