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独りよがりの善意は時にはとんでもない結果にー『魔女のパン』 - 照る葉の森から
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独りよがりの善意は時にはとんでもない結果にー『魔女のパン』 - 照る葉の森から
ラジオで、オー・ヘンリーの『魔女のパン』を聞いていたが、これは、他の話に比べてずっと身につまされ... ラジオで、オー・ヘンリーの『魔女のパン』を聞いていたが、これは、他の話に比べてずっと身につまされる。 ざっとあらすじを紹介すると、多少の蓄えもある、パン屋を経営する中年の独身女性ミス・マーサが、画家と思しきドイツ訛りのある貧しげな中年男性に好意を寄せてしまう。週2、3回訪れるその客は、焼き立ての1本5セントのパンや他の物には目もくれず、2本5セントの古いパンだけを買う。 痩せたその姿を見るたび、他のパンをあげたいと思うのだが、彼のプライドを慮ってできないでいる。だがある時、パンを注文し終えた途端救急車の音がして、その客が窓の側へ行ってしまう。良い機会とばかりに彼女は、配達されたばかりのバターを、2本のパンそれぞれに深く切り込みを入れ、たっぷりと塗ったのを包んで渡す。 パンを食べる時、どれほど驚き、そして喜ぶことかと、その様子を想像しては、ワクワクするミス・マーサ。だが、案に相違して、怒りを