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ブラザー工業が「対抗TOB」で狙う三度目の正直
投資ファンドと組んだMBO(経営陣が参加する買収)に、「待った」をかけたのは協業関係にあった事業会社... 投資ファンドと組んだMBO(経営陣が参加する買収)に、「待った」をかけたのは協業関係にあった事業会社だった――。投資ファンドに普通の事業会社が噛みつくという構図の異例の事態が起きている。 ミシンで知られるブラザー工業は3月13日、産業用印刷中堅のローランド ディー. ジー.(DG)に対抗TOB(株式公開買い付け)を行う予定であると発表した。 ローランドDGに対しては、2月13日から3月27日までの期間で、タイヨウ・パシフィック・パートナーズによるTOBが行われている。タイヨウはアメリカの投資ファンドでローランドDGの大株主。ローランドDGのMBOの一環としてTOBが実施されている。TOB価格は1株あたり5035円だ。 一方のブラザーは5200円のTOB価格を提示した。タイヨウによるTOBが継続中もしくは不成立であることを条件に、5月中旬をメドに開始する。買収総額は640億円の見込み。これは