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毒味ン 映画観る前の備えとおカネの話 壬生義士伝
映画でよく使われる回想シーン。これは現在と、回想している過去に落差が大きいほど効果的になります。... 映画でよく使われる回想シーン。これは現在と、回想している過去に落差が大きいほど効果的になります。平和な現在で戦時中の回想とか、大富豪の現在で貧困に苦しんでいた過去とか。中にはリアルタイムかと思ったら実は回想だったなんて変り種もあったりします。 そして、回想シーンがもっとも効果的になるのは、明治時代の人間が江戸時代を回想したときだと思うわけですよ。 本作は明治時代に生きる人間が、過去に新撰組にいたころを思い出す回想形式で始まります。 この時代の人々は本当に人類の歴史上でももっとも急激な変化にさらされたと思います。若い頃はちょんまげに刀を差していたのが、老年期には鉄道に乗ったり電灯の下を歩いていたわけです。これを回想で描いたら戦時と戦後なんて目じゃないくらいの落差が現れます。映画としてもっとも面白く描ける時代だと思うのです。 が、そういった作品は意外に少ないです。戦争映画や時代劇映画はあっても