パーム油とは メリット・デメリットから考える問題点と今後の課題

1.パーム油とは パーム油は、植物油の一種で、アブラヤシという植物から生成されます。なたね油や大豆油とならんで重要な植物油の一つで、日本の油脂供給量のうち27％を占めており、日本は約64万tを輸入している純輸入国です。 出典：第14号特別分析トピック：我が国と世界の油脂をめぐる動向 p.2｜農林水産省 パーム油は、世界の供給量の85％が、インドネシアとマレーシアの2カ国で生産されています。両国で生産されたパーム油の70％以上が輸出に向けられており、両国の動向や国際社会との関係性が価格に大きな影響を及ぼしています（参照：令和3年度「持続可能性に配慮した原材料調達」に関する認証システムの調査・分析委託事業 第1部 p.5｜農林水産省） 。 （1）パーム油は「見えない油」 食品や生活用品に幅広く使われているパーム油ですが、実は、食品や成分表示などにおける原材料名ではパーム油と記載されることがなく