広がるオンライン診療カー １３自治体が導入か準備中 病院過疎地域、妊婦健診も｜あなたの静岡新聞

車を使った医療サービスの提供は「医療ＭａａＳ（マース）」と呼ばれ、国は地方のデジタル化を支援する「デジタル田園都市国家構想」で普及を後押ししている。民間での導入も増えている。 長野県伊那市は、２０２０年から車によるオンライン診療を始めた。看護師が医療機器を載せた車で患者宅に出向き、病院にいる医師がオンラインで診察する。 慢性疾患の診察のほか、２２年からは妊婦健診も開始。出産ができる病院が市内に２カ所しかなく、妊婦の通院負担を軽減するのが目的だ。車内で胎児のエコー画像を撮影し、データをリアルタイムで医師に転送。胎児の心拍や陣痛の測定ができる機器も導入した。 利用者からは「病院と同じように問診や超音波検査ができて安心」と評判が良いという。市担当者は「病院が少なくても安心して出産ができるようにしたい。地方の課題解決の一助になるだろう」と期待する。 高齢化が進む長崎県五島市も２３年１月から診療車に