伊予ヶ岳登山記（房総人）

千葉県に生まれ育って四十五年、初めて伊予ヶ岳に登った。前々から気になっていた。まず名前だ。安房の国にあって伊予（愛媛県）ヶ岳とは、どんな由来だろう。次に山容。千葉県では珍しく岩峰を持つ。子どもの頃から房総三山と呼ばれる「清澄山・鹿野山・鋸山」には何度となく登った。特に鹿野山には母方の先祖の墓があり、毎年訪れて九十九谷の風景を楽しんだ。しかし、伊予ヶ岳には縁がなかった。千葉県民にとっても房総三山ほどのなじみがない山だろう。「いつか登ってみよう」そう思ってはいたが、行動に移すことはなかった。 それが急に思い立った理由は一枚の絵がきっかけだった。私の家内は愛媛県の出身であり、地元には石鎚山がある。西日本最高峰（どこから西日本とするか定かではないが）であり、信仰の対象でもある。愛媛県民には特に思い入れのある山らしく、校歌にも多く歌われているが、家内と結婚し愛媛県を訪れるまで私はその名前も知らなかっ

[guldeen]

これを書いてるのが自民の松野博一さんだというのだから、なかなかの文才ですな。「なぜ遠く離れた場所でこんな地名なのか」を解き明かすプロセスは、まさに推理小説のノリ。

[keidge]

国東の山を思い出す。岩場があると登山らしくなって面白いね。やはり低山登りは楽しい。

[mmsuzuki]

“大型歴史ミステリーがハイキングコースの案内板で解決されてはいけないような気もするが、解けてしまったものはしょうがない。”