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特集 京の茶室 1「桃山の遺響」 | 京都市文化観光資源保護財団
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特集 京の茶室 1「桃山の遺響」 | 京都市文化観光資源保護財団
はじめに 茶室は茶の湯のために調えられた施設で、極限にまで小さくした空間に無限の広がりを凝縮した建... はじめに 茶室は茶の湯のために調えられた施設で、極限にまで小さくした空間に無限の広がりを凝縮した建築です。 いうまでもなく京都は茶の湯の中心で、茶家をはじめ、寺院や町家などに多くの茶室が保存され活用されています。また茶室の考え方やそのデザインは、日本の伝統的な住宅やその他の建築に影響を与えています。数寄屋、あるいは数寄屋風などと呼ばれる建築がそれですが、気づかないうちに私たちの住宅の中にも取り入れられているもので、和風建築や和室といった場合、なにがしかの茶室の影響を受けていることが少なくありません。 今回のシリーズでは、そういった建築の基礎にもなっている茶室の歴史をひもときながら、京都市内に所在するいくつかの茶室を解説していこうと思います。 茶の湯のための専用の施設は、室町時代に現れたと考えられています。茶の湯が行われる場所が、会所と呼ばれた大きな座敷をもつ社交施設から四畳半程の小さな空間