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スウェーデンといえば福祉が充実していて教育も無料、格差が小さい国の代名詞だと思っていたのだが、18... スウェーデンといえば福祉が充実していて教育も無料、格差が小さい国の代名詞だと思っていたのだが、18世紀に生まれた社会的地位の差が10世代以上後の現在でも色濃く残っているという。米国の経済学者グレゴリー・クラーク(注1)が、スウェーデンの医師登録、国会議員、修士論文の提出者など各種の名簿を調べたところ、長期にわたって同じ姓が異常に高い割合で出現しており、今まで言われていた以上に親から子へと社会的な地位が受け継がれていた。クラークは、現代のスウェーデンで行なわれている教育無償化などの福祉政策は、社会階層の移動を全く加速しなかったと結論付けている。 クラークは日本についても姓を使った調査をしており、旧士族や旧華族の珍しい姓が、医学研究者や法律家、学者などで異常に高い頻度で見つかることを発見した。明治維新や第二次世界大戦後の改革で、日本は比較的社会階層間の移動は活発だとされてきたが、従来考えられて