【ロケ地巡りの旅】映画「ＦＯＵＪＩＴＡ」 栃木市・油伝味噌 小栗監督が撮影前年に下見（1/3ページ）

小栗康平監督といえば、個人的には群馬県人口２００万人記念映画「眠る男」（平成８年）が印象深い。当時は、映画製作に行政が関わるのはいかがなものかという議論もあった。難解とされた小栗監督の作風と行政関与という理由から、面白くないのではと見に行くと、いい作品だった。半分寝てしまったのでストーリーは全く覚えてないが、主人公がずっと寝ているのだから許していただきたい。やや暗くて抑揚のない映像に、しみじみと、それでいて鮮烈な印象を受けた。 新作「ＦＯＵＪＩＴＡ」は画家、藤田嗣治（つぐはる）（１８８６～１９６８年）の波乱の生涯を描き、かなり分かりやすい。若き日のパリでのうかれた生活。一転、帰国した戦時中は絵の作風もがらりと変わり、疎開先で地味な生活を送る。

[ykkykym]

“栃木市商工観光課によると、疎開先の場面などは市内の民家を借りて撮影。また、市中心部の「油伝味噌」では、母屋や茶室を使い、東京・麹町の自宅という設定で藤田と妻、君代が会話する場面を撮影”