「変形」しても「変化」はしない熱膨張対策のカラクリとは

グリッド構造は60°ずつ向きが異なる3方向のリブを何本も等間隔に配置したもの。3本のリブが交差した部分の中心（節点）にミッション機器を取り付け る（図1）。このグリッド構造が温度変化によって，どのように変形するのかを見てみよう。簡単に言えば，温度上昇時にはリブ部が長さ方向に収縮し，交差部 は膨張する。この二つの変形量が相殺されることによって，各節点間の間隔，すなわちミッション機器の取り付け位置が変化しないわけだ（図2）。 図1●試作した構造体のグリッド構造は，細長いリブと三角形の交差部分の二つに分けられる。格子の形状は三角形と六角形があるが，リブの太さと長さ，交差部分の形状と大きさはすべて同じだ。三角形の中心が節点（ミッション機器の取り付け位置）となる。

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炭素繊維　熱膨張をキャンセル