管理を評価しようにも、最も気になる情報が公開されていない／大久保恭子氏と語る（第3回）

村井 管理情報が公開されているかという点には一定の難しさが確かにあるけども、基本的には、管理情報はかなり公開されるべきものだと私は思いますよ。 大久保 例えば「日勤」だとか、管理員の勤務形態くらいは提示されますけれど、実際は管理組合のいろいろな帳簿とかを見ない限りは、どんな修繕履歴があるかとか、大規模修繕積立金がどのくらいあるかとか、そういった本当に知りたい情報は出てこないですよね。 村井 いまはね。お金をめぐる問題なんかでも、管理費が月額いくら、修繕積立金が月額いくらというようなものはもう紛れもない公開情報ですが、それが累積されて管理組合レベルで年間予算の規模がいくらかとか、費目がどうだとか、いくら蓄積されているかといったことになると、これが公開できるかは、かなり議論が分かれますよね。

[yamasta]

　「ものすごく乱暴な言い方をすると、“大規模修繕のための費用がこれだけありますよ”ということを書いておくだけで、管理情報はそれで十分足りている。そこに集約されるんじゃないか」