【聖地巡礼】 鹿島神宮（上）神様を奈良へ運んだ鹿 (1/2ページ) - MSN産経ニュース

鹿島神宮（茨城県鹿嶋市）には、鹿がいた。“鹿”島なんだから当たり前か。めずらしくもない、と言われるかも。神社に鹿。とくに関西人にとっては親しい組み合わせ。奈良の春日大社とその周辺には、「神の使い」とされる鹿がうろうろと歩き回っている。 だけどその奈良の鹿が、もとは鹿島の鹿なのだという伝説は初耳だった。春日大社に祀（まつ）られている武甕槌命（タケミカヅチノミコト）は鹿島の分霊（わけみたま）だそうだ。かつて、神様を乗せた鹿が１年かけて奈良まで歩いていったとか。 ほんとかぁ。参道わきの鹿園で飼われている鹿たちは、知らぬ顔でニンジンを食うばかり。もぐもぐ、さくさく。ふと気づくと、あたりは静寂に包まれている。雑音を吸い込むような深い森。巨大な杉が何本もそびえる。長い歳月をかけて植生がほとんど変化しなくなった「極相林」なのだという。 お恥ずかしい話だが、日本の古代史は西日本が舞台だと思いこんでいた。関