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【書評】『小川洋子の偏愛短篇箱』小川洋子編著 - MSN産経ニュース
■気持ちいいくらい個性的 今あらためて大正、昭和の短篇小説を読むと、独自の世界観に圧倒されることが... ■気持ちいいくらい個性的 今あらためて大正、昭和の短篇小説を読むと、独自の世界観に圧倒されることがある。独特の物語性、語彙(ごい)の豊富さ。そんな短篇としての個性が際立った作品を集めたアンソロジーが作れたら--そう思って選者に真っ先に思い浮かんだのが小川洋子さんである。 小川さんに独自の視点でアンソロジーを編んで案内していただけたら、どんなに楽しいだろう。そんな一ファンの勝手な夢想が形になったのが本書である。 小川さんにははじめ、「どういったくくりで選びましょうか?」と尋ねられたが、「お好きなものを自由にお選びください。偏ってくださって結構です。むしろ教科書には載らないような作品がいいです」とお願いした。 選ばれたのは、内田百●、尾崎翠、谷崎潤一郎から向田邦子、田辺聖子までの16作品で、少年・少女あり、臓器・臓物あり、昆虫・動物あり、小部屋ありで、気持ちいいくらい個性的な短篇ばかり。「上質
2009/06/15 リンク