【正論】年頭にあたり 政策研究大学院大学教授・大田弘子＋（1/3ページ） - MSN産経ニュース

包括的な改革で成長をもう一度 新政権に経済政策の転換を期待する人は多い。民主党政権の下では、成長よりも分配が重視されてきた。さらに東日本大震災が追い打ちをかけ、電力問題という新たな重しも加わった。今、世界の中で日本経済は一段と存在感を低下させ、企業の海外移転も加速している。これは、危機と呼んでいい状況だと思う。 ≪景気対策の公共事業は禁じ手≫ これに対して、安倍晋三新首相はまず大胆な金融緩和を打ち出した。円高とデフレの悪循環に長く苦しんできたから、ここで明確な物価上昇率目標を設定するという政策には賛成だ。金融緩和は長く続けられてきたが、企業や家計の物価“予測”に働きかけるという政策は不十分だったからだ。 物価上昇目標を達成するためには、日銀の金融緩和とあわせて、政府も需給ギャップ（供給に対して需要が不足する分）を埋める政策を行わなければならない。ここで懸念されるのは、自民党の政権公約では、

[sampaguita]

"非効率な公共事業を増やせば、後々の維持更新費はさらに増える。防災や更新投資など必要な公共事業を厳しく選別し、景気対策のための公共事業はもう行うべきではない"