【からだ こころ いのち】ダンスで身体のコミュニケーション 男子も踊る時代の再来（1/3ページ） - MSN産経west

この春から中学校の体育の授業で、ダンスが男女ともに必修になった。ダンスの内容は、創作ダンス、フォークダンス、現代的なリズムのダンスのどれでもよく、年間１０時間程度の枠だ。体操やスポーツが中心だった体育授業にとって大きな変化であり、日本人とダンスの関係の転機だとも思う。 これまで体育授業でのダンスは、小学校での運動会向けの群舞や、中学女子の創作ダンスなどが多く、中学男子がダンスをする機会は極めて少なかった。このたび生徒も先生も、男がダンスするという事態を受け入れなければならない。現場でも苦労は多いようだ。 日本人は明治以前、男も女も盛んに踊ったものだ。西洋社会も前近代には同様だったが、近代産業化の進む１９世紀には、ダンスの甘美な情感は男らしくないといわれ、男性は体操やスポーツをするべきだとされるようになった。日本にもその考えが取り入れられ、男性が踊らない時代に入っていった。