あずさ監査法人 | 企業会計の応用講座 第4回 税効果会計 I

2008.01 第4回 税効果会計 I 税効果会計は、キャッシュ・フロー、退職給付、時価会計といった、いわゆる「会計ビッグバン」において導入された会計基準の一つであります。税効果会計の適用から数年が経過し、企業においてもだいぶ浸透してきたところです。そもそも、税効果会計は、企業会計と税務において、その目的が異なることから発生する会計処理ですが、なかなか理解することが難しく、また税法の改正と連動するところでもあり、重要性の高い会計処理と言えます。そこで、今回と次回はこの税効果会計について解説します。 1．税効果会計の意義と必要性 （1） 意義 税効果会計とは、企業会計上の資産又は負債の額と課税所得計算上の資産又は負債の額に相違がある場合において、法人税その他利益に関連する金額を課税標準とする税金（法人税等）の額を適切に期間配分することにより、法人税等を控除する前の当期純利益と