3次元グラフィックス

3次元のデータを可視化する，もしくは3次元物体をコンピューター上に表示することは，コンピューターグラフィックスの中核をなす作業です．そのため，様々な規格の3次元描画ライブラリーが提案されています．有名なものとして，OpenGLやDirectXがあります．どれが決定的に良いというものはありませんが，ここでは，VTK(Visualization ToolKit, http://www.vtk.org/)というライブラリーの使い方を簡単に学んでみましょう．詳しく説明すると一冊の本では足りないくらいの中身ですので，画面に三次元の物体を表示することができるということを体験するにとどめましょう．Pythonxyには既にVTKのモジュールが組み込まれているため，すぐに使い始めることができます．まず，VTKで三次元グラフィックスを描画する流れを説明します．図4.6に描画プロセス（パイプライン）の概略を示し